先輩インタビュー
大好きな
鉄道を通じて、
街に貢献
していきたい
広島総合事務所
名倉 大治郎
2024年 新卒入社
調整力が求められる、奥の深い仕事

Q.普段はどのような仕事を?
私が担当しているのは、JR西日本の用地管理の中でも、「貸付」に関する業務です。JR西日本が保有している土地を、グループ会社や外部の企業、個人の方に貸し出す際の手続きや交渉、契約を担当しています。
具体的には、JR西日本の線路や駅周辺の土地を、例えば近隣の企業が駐車場として使いたいとか、個人の方が使いたいといった場合に、貸すかどうかの判断や先方との協議、契約書の作成や契約後の管理まで行っています。

Q.気を付けていることは?
土地は一つひとつすべて状況が異なりますし、法律や安全面での制約も多いので、現地に実際に足を運び、資料と見比べながら確認する必要があります。また権利関係の精査なども欠かせません。
先方との協議では、JR西日本としての立場を守りながら相手のニーズにも応える調整力が求められるので、単なる「貸す・貸さない」にとどまらない、奥の深さを感じています。
Q.仕事はどのように覚えましたか?
初めは何もわからないので、先輩がずっとついてくださって、ひとつずつ覚えていきます。
できるようになってくると簡単な案件から任せられることも増えてきますが、それも任せっぱなしではなく「あの件どうなった?」とちょくちょく聞いてくれるので、とても会話しやすい雰囲気です。
私が所属する広島総合事務所はそんなに大所帯ではないからか、みんなの距離が近くて仲が良いんです。
上司や先輩方はやさしい人が多く、いつも「なにか困っていることはないかな」と私たちの様子を気に掛けてくれます。何かあったとき、頼りになる先輩方にすぐに質問できる環境なので、安心して仕事に集中できています。
同じ土地は2つとない。
だから全部がオーダーメイド
Q.一番のおもしろみは?
この仕事のおもしろさは、やはり「人とのやり取り」と「土地ごとの違い」に尽きます。相手の方は企業だったり個人だったり、立場や背景も千差万別。
また土地のほうも、きちんとした資料が残っていないような事案だと、巻物のような古い和紙の図面と首っ引きになって、現地の用地境界杭と見比べたり、ときには測量から始めないといけないことも。
同じ業務内容でも、土地や相手によって話の進み方も結果もまったく異なるので、毎回がオーダーメイドみたいな感覚ですね。

Q.毎回対応を変えないといけない?
たとえば、工事をする間だけ足場を組みたいから土地を貸して欲しい、といった協議であれば、それほど難しいものではないので、ある程度パターン通りに進めることができます。
パターン通りにいかないのが境界線の交渉。個人的には一番難しくて、一番おもしろい部分だと思っています。
とくに昔からその土地を使っている方が相手だと、JR西日本の所有地だと理屈では分かっていても、すぐには納得しにくい部分もあるので、調整は一筋縄ではいきません。でも、だからこそうまく話がまとまったときは達成感があります。
Q.もともと専門知識があったのですか?
いえ、業務には公図というものや登記簿を使うのですが、入社当時はそれらを見ても「何これ?」という感じで、全くちんぷんかんぷんでした。公図というのは、土地の位置関係を表した法的な図面のことなんですが、当初は見るのも聞くのも初めてだったんです。
ところが業務をこなすうちに、だんだんと読み取れるようになってきて、今では業務の中で自然と使えるように。公図や登記簿からその土地の歴史や背景を読み取ることができるようになると、仕事におもしろみが増すように思います。これも、この仕事をしていなかったら知らなかった楽しさですね。
お互い譲れないなかで協議を続け、
見つけた着地点

Q.印象深いプロジェクトは?
線路に近い家との交渉案件が一番印象に残っています。貸付地を見に行ったら、線路用地に民家の一部が越境していることが分かったんです。
最初に協議に行ったときは、撤去が難しいということで話はずっと平行線のまま。こちらも相手の事情は分かるけれど、線路に近すぎて安全上の問題もあるので放っておけない。そこから長い協議が始まりました。
Q.それは難航しそうですね?
そうですね。具体的には相手の方の話にも耳を傾けつつ、昔の境界の取り決めや過去の書面を確認したり、JRの保線区とも調整したり。先輩方に助けてもらいながら粘り強く話し合いを続けた結果、最終的には「売却」という方向でまとめることができました。
個人的には、法律や権利関係の知識もまだ浅いなかで、現場に立って相手と交渉するというのがすごくハードルの高い経験でした。
Q.どんな学びがありましたか?
初めてのケースで分からないことが多かったので、先輩のやり方を見てたくさんのことを学びました。とくに昔からその土地を使われている方が相手の場合、こちらの立場をぶつけるだけではうまくいきません。まずは一旦、相手の方の話にじっくり耳を傾けることが、こんなに大事なことかと。
とはいえこちらも、JR西日本の土地の権限を守らなくてはいけないですし、安全性の面でも譲れません。先輩は土地の権利に関する知識をはじめ、背景となる知識が豊富で、それらを調整・交渉に役立てられていてすごいと思いました。
このケースではそんな先輩方の助けもあって、最終的に相手の方のニーズに応えられ、JR西日本の権限も守ることができて、大きな達成感を得ることができました。
駅ごとにまったく違う街の雰囲気に、感動!
Q.入社を決めたポイントは?
プラレールで遊んでいた子どもの頃から鉄道が好きでしたが、それと同じくらい鉄道が走っている街の風景にも魅力を感じていました。
自分の出身地である四国は車社会で、鉄道はメインの移動手段ではないからか、どの駅であってもそれほど雰囲気は変わりません。ところが地元から出て初めて都会に行ったとき、「駅を中心に、それぞれに特色ある街が広がっている」景色に感動。自分もそんなまちづくりの仕事に携われたらと思いました。
いくつか鉄道関連の会社を受けましたが、入社の決め手になったのは「この会社なら鉄道系デベロッパーとして、鉄道とまちづくりの両方に携われる」と思ったことですね。

Q.興味の対象が鉄道だけではなかった?
そうなんです。今でも休みの日を利用して旅行に出かけると、いわゆる観光地巡りもしますが、地元の古い商店街とか、地域で愛されている小さな店なんかを見て回り、あれこれ想像するのが好き。
「この地域ではこんなニーズがあるんだな」とか、「この店にこんなに人が入っているのはどうしてなんだろう」とか、いろいろ考えてしまいます(笑)。
鉄道ももちろん大好きなんですが、自分は鉄道を中心とした人の営みに興味があるんだと思います。
この会社では、「鉄道を通じて人が集まり、駅ごとの個性を帯びて街が成長していく」、その仕組みの一端を担えることに強く惹かれました。


「成長したな」と思うことは? 人前であがりやすい自分が、少しずつ変わっていった
自分はもともと人前であがりやすいほうなんですが、この1年で交渉の場数を踏んだことで、少しずつ人前で話すことに慣れてきました。はじめのうちは貸付協議の場でも、緊張して自分の考えをうまく伝えられないこともありましたが、今は相手の意見をきちんと聞いてから、落ち着いて対応できるようになったと思います。
業務面では、簡単な案件であれば貸付件名について多角的な視点から協議、一人で進められるようになってきました。はじめは常に先輩についてもらっていたのですが、一人でできる場面が増えてきたことが自信につながっています。
わたしのオフタイム
オフは車でドライブに出かけることが多いです。景色のよい場所や、その土地のグルメを楽しんだりしています。
フレックス制度で早めに退社した平日は、資格試験に向けて勉強をすることも多いですが、基本的に家では晩酌をしながらYouTubeを見たりゲームをしたり。仕事とのメリハリをつけるためにも、しっかりオフを満喫しています。

一日のスケジュール
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7:30
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起床・朝食
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9:30
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出社
メールチェック
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10:00
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部内ミーティング
進捗確認、業務OJTなど
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11:00
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現場出発
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12:00
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出先で昼食
おいしいお店巡りができます!
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13:00
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貸付地巡回、関係者協議など
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15:30
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帰社
巡回の報告
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16:00
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契約書や請求データの作成、
登記調査など -
18:00
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退社
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19:00
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帰宅
夕食、入浴など
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21:00
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自由時間
晩酌しながらゲームやYouTube
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23:00
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就寝
※ 所属部署は、インタビュー当時の部署を掲載しております。